米麹ができるまで

麹屋もとみやは北岩手、八幡平の地で、美味しく安心安全な麹食品をつくり続け、創業90年以上。
みなさんの身近な食品ですと”みそ”作りに力を入れています。そのみそ作りの要となる”米麹”。
今回の「麹のはなし」では、弊社の製造現場に潜入。米麹ができるまでの様子をご紹介したいと思います。職人たちの丁寧な仕事ぶりから、安心安全な麹つくりを感じていただければ幸いです。

洗米、米蒸し作業

岩手県産のお米だけを使用しています。
蒸す前日にお米を洗い、3倍程度の水でしっかり吸水させるのがきれいに蒸し上げるポイントです。
昔ながらの木製のせいろで1時間ほど蒸していきます。

米麹ができるまで1
米麹ができるまで2

蒸し米冷却作業

蒸した米を手早くほどき崩し、38~40℃まで冷却させ、種麹(麹菌)を蒸し米にふりかけます。
この工程で時間がかかり温度が下がりすぎてしまうと、麹菌が着床しません。また温度が高すぎても麹菌がへたってしまいます。季節や外気温、米の温度などを見極め、しっかりと温度管理することがポイントです。
手仕事だからこそわかる体感と職人の経験が成せるタイミングです。

蒸し米引き込み作業

麹菌をしっかり着けた蒸し米を室(むろ)とよばれる部屋でねかせます。
蒸し米を運ぶあいだにも温度は下がっていくので手早くかけ足で行います。
この室は温度30℃、湿度60%を目安に保たれている環境です。ここで米の温度を32℃前後に保つことを目標に管理しています。
その後も各段階において、適温での温度管理をしながら一晩おきます。

麹手入れ

麹菌の菌糸で固まった米粒同士をバラバラにすることで風通りを良くし、温度の調整を行いやすくします。
手でもんで崩してあげることにより、米粒の表面に傷がつき表面積が大きくなることから、菌糸がしっかり米粒の中まで入り込みやすくなります。
この作業を時間をあけて何回か繰り返します。

米麹ができるまで11

出麹

最後の工程、出麹(でこうじ)です。出来上がった麹を麹室から出して冷ますことで、麹菌が繁殖しすぎないようにします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は米麹製造の様子をご紹介しました。「取材当日の朝は納豆は食べないでね、納豆菌は強くて麹がダメになっちゃうから」と聞き、知れば知るほど奥深い菌の世界。温度管理や菌そのものの管理など、麹は繊細なものなんだと改めて感じました。厳しい管理と丁寧な手作業、そして、職人たちの長年の経験と技術によって安心安全で酵素力が強い麹ができあがるのです。

麹に驚き、味噌を楽しむ。

  1. 塩麹

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